PWC
PWCはPersonal Water Craftの略である。日本語では水上オートバイとか水上バイクと呼ばれている。本来、バイクとかオートバイシクルは二輪車を意味する英語である。PWCには車輪がないのに水上バイクと呼ぶ人達のセンスと知性のなさに賛同できない。
常識すぎて今さらの説明ではあるが、PWCには立って乗るスタンディングタイプと座って乗るシッティングタイプがある。前者の代表はジェットスキー(カワサキ)で後者はマリンジェット(ヤマハ)である。
ウェークボードを牽くとか上陸用のボート代わりになるのでマリンジェット・タイプは便利であるが、30分ほど乗っていると飽きてしまうのも事実。知り合いも年間稼働時間は2時間未満の人も多い。燃料も年間20リットルくらいしか使っていない事が多い。確かに素人を乗せたり乗ってもらったりするには便利であるが・・・。
一方、ジェットスキー・タイプは不安定なだけに、乗りこなしの楽しみといろんなトリックがあって、楽しみが多い利点がある。ただし、1人乗りなので孤独であるし、トーウィングにも使えず、上陸用舟艇にもならないので、実用性なしである。それにライディング自体が疲れる。
最近までマリンジェットのなかでは、最軽量かつ性格がスタンディングに近いMJ700TZを所有していたが、ほとんど乗らないのでジェットスキー750SXIに乗り換えました。酔っていてヤフオクを見ていて衝動的に入札したら、なんと落札してしまったモノです。
改造ジェットなのでエンジンの吹け上がりはノーマルと全然違うのは良いのですが、排気音は凄まじいの一言。むかしカミナリ族というものがあったそうですが、まさにこの表現がぴったりの一物。
改造ジェットと聞くと世間の人は「不法」と思うようですが、れっきとした船検合格済みの合法的ジェットです。
エンジンはヘッド周りが改造されていて、排気系もマフラーなしのバリバリ。カラーリングもリック何とかとかいうプロのカラーだそうです。はっきり言ってオモチャです。
750Sxiはエンジンの吹き上がりなどが軽快で楽しいのですが、やはりハイチューンエンジンのため、割とデリケート。なれてない人に運転させるとすぐにかぶってしまい、スターターを回しているうちにバッテリーが上がってしまうこと頻回。稼働率が上がらない弱点がありました。せっかく用意しても、ちょっと遊んだだけで、その後に遊べないことが数回あったので、ノーマルで楽しい機体を探しておりました。シーズンで売れるうちにヤフオクで売却しました。
そこで浮上してきたのが、700TZの発展バージョンであるTZ800。これは排気量がわずか100mlしか増えていないのに馬力が倍近くまで増強されている。これは吸排気のチューンを施されているので、ヤマハのスーパージェットの700に比較すると明らかに排気系のチューン度が高い。増えた馬力に対処するために船体の幅を広くしたりと若干、大型化・安定化指向になっている。マニアは700TZの方が楽しいと言うが、TZ800の方がよりランナバウト型のジェットに近いと言える。あくまでも市販品なので、チューンをしてあるにもかかわらずデリケートさがないのは、メンテナンスが楽である。分離給油なのもうれしい。
ネットサーフィンをしていて見つけたTZ800。どうもシングル乗りのマニアが倉庫に保管していた品。彼の好みでなかったのかまったく使用されてい状況のまま。ついにショップに売却されたらしい。しかも、めずらしいホワイトモデル。少しだけレア。今はこのタイプのジェットは市販されていないので、程度の良い中古品を探すしか入手方法はない。ちなみに最近のは大型化・高速化志向で、早いけど面白味に欠けるマシンばかり。ボートもクルマも小さい方が楽しいのは普遍的な真実。
まったく使用感のないエンジンルーム。ボルト類もピカピカ。さびなどまったく見あたらない。新艇と言われても納得するほど。これが10年ものとは思えない綺麗さ。燃料タンクもガスが入っていた形跡がない。